春日井市の整骨院(接骨院)。
交通事故治療や労働災害治療もお任せください。
  1. 体のためのお役立ち知識
  2. 腰痛改善
  3. タバコと腰痛
 

タバコと腰痛

タバコの害が循環器・呼吸器に悪い影響を及ぼすことはご承知の通りですが、腰痛にも関連があることが多くの研究や論文で発表されています。


タバコの煙の中には有害な化学物質が200種類以上含まれていますが、この中で腰痛の発症と関わりのあるのは「ニコチン」なのです。


椎間板ヘルニアのある方の喫煙率は、非喫煙者で椎間板ヘルニアのある方に比べ明らかに高く、"喫煙者は腰痛になりやすい"ことが、わかっています。

今回は、なぜ喫煙が腰を痛めることになるかのお話しです。

【喫煙は椎間板を悪くする】

背骨の骨と骨の間には、クッションの役割をする「椎間板」があります。

椎間板には血管がなく、椎間板の周囲の毛細血管から染み出た栄養分を、スポンジが水を吸い込むように吸収しています。


喫煙すると、タバコに含まれる「ニコチン」が、椎間板周囲の毛細血管を収縮させ、栄養が充分に行き渡らなくなり、椎間板を変性させます。

実験で、8週間ニコチンを与えたウサギは、血管の数が生理食塩水を与えていたウサギの1/2程度に減っていたそうです。

栄養の行き渡らない状態が続くと、椎間板の水分が奪われスカスカになり、クッション性が薄くなるため、骨同士がぶつかりとがって神経を圧迫します。

また、椎間板が縮んでバランスが悪くなるため、周りの靭帯がそれをカバーしようと厚くなり、神経を圧迫し腰痛が起こります。

【タバコと椎間板コラーゲンの老化】

椎間板は、コラーゲンでつくられます。このコラーゲンは、ビタミンCにより産生が促進されます。

しかし、喫煙を続けることで、慢性的なビタミンC不足が生じてしまいます。

1日にタバコを1箱(20本)吸った場合、0.5gのビタミンCが失われてしまいます。

ということは、タバコを1本では、約25mgのビタミンCが失われます。

椎間板は非喫煙者でも、加齢と共にクッション性が失われていきます。

ですから、喫煙者はビタミンCを失うことで、さらに椎間板の老化を早めるということになるのです。

喫煙は、「肌の老化も早める」と言われますが、こちらも『ニコチン』が毛細血管を収縮させてしまうためです。血液から運ばれる酸素の量も減り、血行不良になります。

タバコを吸い始めて「最近、肌にツヤがなくなってきたなぁ」と感じたら、目に見えない部分【腰の椎間板】の老化も進んでいるかもしれない・・・ということを思い出してください。

喫煙者にとっては頭の痛くなる話ですが、腰痛の原因の一つとして捉え禁煙を決意するきっかけとなればいいのではないでしょうか・・・