日常の動作をきっかけに、突然腰に激痛がはしる という経験は一度はあるのではないでしょうか?
どうしてギックリ腰になるかというと、
①不自然な姿勢、無理な姿勢を続けていた (子供の抱っこ、洗車、掃除等)
②重いものを持ち上げた (引っ越し、家具の移動等)
③長時間同じ姿勢を続けていた (車の運転、飛行機の移動、映画で長時間座る)
④急な運動、くしゃみや咳をして (普段しない運動をする、運動会に参加する)
⑤原因が特にない (椅子から立ち上がる、床にある物を拾う等)
来院される患者さんで多いのが、意外にも ⑤のケースです。
別に無理なことをした訳ではないのに、立ち上がろうとしたら痛くて動けなくなってしまった。
こんな場合は、整形外科でレントゲンを撮っても、「異常がない」と診断されることが多いです。
では異常がないのに、どうしてこんなに強い痛みが出るの? と思ってしまいます。
それは、今までの筋力不足と筋の柔軟性の不足です。
腰痛予防には、腹筋や背筋を鍛えることが大切です。
腹筋運動は足先を固定し(誰かに持っていてもらう)、膝を曲げた状態で上半身を起こします。
この時痛みがあれば無理をして続ける必要はないです。
まずは10〜20回できるよう頑張りましょう。
慣れてきたら30〜50回位できるようになります。
そして柔軟性の不足に対して、ストレッチ体操もした方がいいですが、
①長座の姿勢で上半身を前に倒して足先を触るようにする。
この時痛みがあれば、膝を広げて曲げて両膝の間に上半身を倒しこんでいくと楽にできます。
②仰向きで片膝を曲げて両手で膝を抱え、胸に近づけるようにする。
曲げている足の太もも(ハムストリング)を伸ばしています。
ギックリ腰の特徴として、
①安静時は良いが動作時に痛みがある
②腰椎は前弯が消失し(背骨の腰の部分がフラットか後ろに丸くなる)、腰椎の前後屈が困難になる。
③側彎を伴うこともある
急性腰痛症でも、ギックリ腰の他に
椎間関節性腰痛、椎間板性腰痛、腰椎椎間板ヘルニア、外傷性腰椎捻挫、骨粗しょう症からの圧迫骨折等、
似たような症状を訴える疾患はあります。
問診と触診したうえで、適切な治療を行っていきます。
多くの場合、痛みが強くても1週間位の治療で、痛みは軽減し日常生活が送れるようになります。
軽傷な場合は2〜3回で改善していきます。
腰痛で悩んでいたら一度ご来院ください。